子どもの身体が前のめりになる算数授業~なりきり先生~【2】

具体的にはどうしたらいいの?

1-4 導入の工夫① 音を聞かせる

ここからは、先生のキャラクターに関わってきます。
できるだけ、自由な自分になっているといいですね。
ある意味「役者」になって、算数の世界に子どもたちを招待するのです。
子どもたちはワクワクしたがっていますよ。

それでは、こんなのはどうでしょうか。

先生(以下T)「何か音が聞こえてきた?」
子ども(以下C)「え、何???」
T(教卓の中で立体を転がす)
C「何か聞こえる…」
T「目をつぶって…(沈黙)よ~く聞いててね。」
C「あ~わかった!これは…」
T「ちょっと待って…何を言おうとしてるの?」

実際に、私が導入で行ったことがある展開です。
ここでの工夫は、聴覚を使った導入です。
そのために、あえて、視覚を遮断したのです。
子どもたちは、シーンとして、転がる音に耳をすませ、この後、様々な立体をイメージしてあてていきました。

クイズのような導入ですが、点や辺、面などの算数用語を使わせながら、
子どもたちを算数の世界へ招待しました。

例えば、こんな感じでやると、授業が変わってきませんか。

1-5 導入の工夫② 触れさせる

前の記事で、「立体を転がし、その音を聞かせる」ということを紹介しました。
今回は、その続きとして、実践してもいいですし、別の時間にやってみてもいいです。

「触れさせる」ということ。
もちろん、目をつぶってです。
触れさせるのにも、条件をつけましょう。
自由に触らせたらおもしろくありません(笑)

  1. 頂点だけを触らせる。
  2. 辺だけを触らせる。
  3. 面も触っていい。

なんて、段階的に触らせます。
目をつぶり、手の感覚を使います。
「手の感覚」算数でもとても大事なんですよ~。

ほら、この間、テレビでもやってました。
「ちょうど1㎏、お米を入れてみてください。当たったら…」みたいなのを。
量感については、また別の機会にお話ししますが、
とにかく、触覚をつかった授業もやってみると良いでしょう。

「実際の生活に活用する」って、難しい本にも書いてあったでしょう?
実際に触ってみて、頂点の数や辺の長さ、面の感覚(平面・曲面)を体でわかるようになります。

自分の身体を通した学習は、後々まで記憶に残ります。