AI時代、子どもに必要な力とは?|知識だけでは足りないこれからの学び

「AIがここまでできるようになったら、子どもは何を勉強すればいいの?」

「今までと同じように、知識をたくさん覚えるだけで大丈夫?」

そんな疑問を持つ保護者の方も増えているのではないでしょうか。

生成AIは、質問に答える。
文章を書く。
アイデアを出す。
情報を整理する。
資料づくりを手伝う。

そんなことまでできるようになっています。

文部科学省も、学校教育における生成AIについて「使わせない」という方向ではなく、人間中心の利活用と、生成AIの存在を前提とした情報活用能力の育成強化を示しています(文部科学省)。

つまりこれから大切なのは、

AIに負けない子を育てることではありません。

AIを使いながらも、

自分で問い、自分で考え、自分で判断できる子を育てること

だと思います。

AI時代になっても「知識」は必要

「AIが何でも教えてくれるなら、暗記はいらないのでは?」

と思うかもしれません。

でも、私はそうは思いません。

知識がなければ、

AIの答えがおかしいことにも気づきにくいからです。

たとえばAIが、

もっともらしい説明をしたとします。

その分野について何も知らなければ、

「そうなんだ」

と受け入れてしまうかもしれません。

でも基礎知識があれば、

「ちょっと変じゃない?」

「本当にそうなの?」

と立ち止まることができます。

だから、

知識がいらなくなるのではなく、知識の使い方が変わる

と考えた方がよいでしょう。

大切になるのは「答える力」だけではなく「問う力」

これまでの学校では、

先生が問題を出し、

子どもが答える、

という学習が多くありました。

もちろん、これも必要です。

でもAI時代には、それだけではありません。

AIは質問されなければ、答えを出しません。

そこで重要になるのが、

何を聞くのか

という力です。

たとえば、

「静岡について教えて」

と聞くのと、

「静岡県の小学生が楽しみながら地域産業を学べる企画を3つ考えて」

と聞くのでは、出てくる答えが違います。

さらに、

「その中で一番実現しやすいのは?」

「費用は?」

「問題点は?」

と問いを重ねれば、考えは深くなります。

AI時代は、

良い答えを出す力以上に、良い問いをつくる力

が重要になっていきます。

AIの答えを、そのまま信じない力

生成AIはとても便利です。

一方で、間違った情報を出したり、偏った内容を提示したりする可能性もあります。

文部科学省も、学校現場での生成AI利用について、児童生徒の発達段階や情報活用能力の状況を踏まえ、リスクや懸念への対応が必要だとしています(文部科学省)。

だから子どもには、

「AIが言ったから正しい」

ではなく、

本当かな?

と考える習慣が必要です。

他の資料を見る。
公式情報を確認する。
数字の出典を見る。
複数の情報を比べる。

そして最後は、

自分で判断する。

これが、これからの情報リテラシーの大切な部分です。

「どれを選ぶか」は人間が決める

AIに、

「新しいジュースの商品アイデアを10個考えて」

とお願いしたとします。

10個出てきました。

でも、

どれを選ぶ?
誰向けにする?
価格はいくら?
本当に売れそう?
自分はどれを作りたい?

ここから先は、

選択

です。

AIは候補を出せても、

その子が何を大切にするかまでは決められません。

だからAI時代には、

選ぶ力

も重要です。

そのためには、

「なぜこれを選んだの?」

と聞かれたとき、

自分なりの理由を持てることが大切になります。

「考える」とは、一人で全部考えることではない

考える力というと、

一人で黙々と答えを出すイメージがあるかもしれません。

でも実際には、

友達の意見を聞く。
AIに聞く。
本で調べる。
先生に質問する。
専門家に聞く。

いろいろな情報を集めながら、

最後に自分で整理する

ことも「考える」です。

これからは、

AIを使うか、使わないかではなく、

AIも一つの道具として使いながら、自分の考えをつくる

ことが重要になっていくでしょう。

「思考・判断・表現」は学校教育でも重視されている

この流れは、学校教育とも無関係ではありません。

学校の学習では、

知識・技能だけでなく、

思考・判断・表現

も重視されています。

文部科学省も、基礎的な知識・技能を活用しながら課題を解決するための思考力・判断力・表現力を育てることを重視しています(文部科学省)。

つまり、

覚える。

だけではなく、

知っていることを使って考える

ことが必要です。

問いを立てる・調べる・考える・伝える・試すというAI時代の学びの流れの図解

AI時代には「伝える力」も必要

どれだけ良いアイデアを持っていても、

相手に伝わらなければ、社会ではなかなか生かせません。

AIを使って資料を作ることはできます。

文章も作れます。

でも、

「あなたはなぜこれがいいと思ったの?」

と聞かれたとき、

自分の言葉で説明する必要があります。

だから、

プレゼン力

はAI時代にも重要です。

大きな声で話すことだけではありません。

自分の考えを整理し、

理由をつけ、

相手に伝わるように表現する。

これは、学校でも社会でも使う力です。

※プレゼン力の具体的な育て方は、小学生のプレゼン力を伸ばすには?|人前で話すのが苦手な子の練習法で詳しく解説しています。

「やってみる力」はAIには代わってもらえない

AIに、

「ジューススタンドを成功させる方法を教えて」

と聞けば、たくさんのアイデアを出してくれるでしょう。

でも、

実際に商品を考える。
人に話す。
試してみる。
失敗する。
改善する。

という経験そのものは、本人にしかできません。

だから私は、

AI時代ほど、

やってみる経験

が大切になると思っています。

考えるだけではなく、

考える → 試す → 振り返る → 改善する

この循環です。

正解のない問いに向き合う力

AIは、「答えがある問い」にはとても強い道具です。

でも社会には、

答えが一つではない問題がたくさんあります。

どんな学校がいい?
どんな仕事を選ぶ?
地域をどう良くする?
環境問題をどう解決する?
どんな商品を作れば人が喜ぶ?

これらに、

一つだけの正解はありません。

だから子どもには、

正解を探す力だけでなく、自分なりの答えをつくる力

も必要になります。

探究学習はAI時代と相性がいい

探究学習では、

問いを立てる。
調べる。
比較する。
考える。
話し合う。
まとめる。
伝える。

という学習を行います。

ここでAIを使うと、

アイデアを広げたり、

調査の入り口をつくったり、

考えを整理したりできます。

でも大切なのは、

AIに全部やってもらうことではありません。

「本当にそう?」

「自分はどう思う?」

「どの案を選ぶ?」

と、

人間側が考え続けること

です。

※探究学習のテーマの見つけ方や進め方は、小学生の探究学習とは?|テーマの見つけ方と家庭でもできる進め方で詳しく解説しています。

起業教育もAI時代の学びになる

起業教育も、AI時代との相性がいいと考えています。

中小企業庁は、若年層向けの起業家教育について、チャレンジ精神や探究心に加え、情報収集・分析力などの資質・能力を育てるものとして推進しています(中小企業庁)。

たとえば、

「新しい商品を考える」

という課題なら、

誰が困っている?
どんなニーズがある?
似た商品は?
いくらにする?
どう伝える?

と考えます。

AIを使えば、アイデアや情報は増やせます。

でも、

その中から何を選び、どう形にするか

は子ども自身が考えます。

※起業教育の具体的な学習内容は、小学生の起業教育とは?|お金・探究・プレゼンまで学べる理由で詳しく解説しています。

※お金教育を家庭でどう進めるかは、小学生のお金教育、何から始める?|お小遣いだけでは身につかないお金の学びで詳しく解説しています。

AIに使われるのではなく、AIを使う側へ

子どもに、

「AIを使ってはいけません」

と教えるだけでは、これからの社会には対応しにくいでしょう。

反対に、

「AIに全部聞けばいい」

でもありません。

大切なのは、その間です。

AIに聞く。
答えを見る。
疑う。
調べる。
比べる。
自分で選ぶ。
自分の言葉で伝える。

文部科学省が掲げる「人間中心の生成AIの利活用」という考え方にも、この方向性は重なります(文部科学省)。

子どもに必要なのは「AIよりすごくなること」ではない

AIの計算速度に、人間が勝つ必要はありません。

AIより多くの情報を覚える必要もありません。

むしろ子どもには、

何に興味を持つか。
何を疑問に思うか。
何を大切だと思うか。
誰の役に立ちたいか。
何をやってみたいか。

そうした部分を育ててほしいと思います。

これは、その子にしか持てないものです。

※こうした「自分で考えて動く力」の土台となる主体性については、子どもの主体性を伸ばすには?|「自分で考えて動ける子」を育てる関わり方で詳しく解説しています。

CEOキッズ静岡藤枝校で育てたい「人間側の力」

CEOキッズアカデミー静岡藤枝校では、

AIと競争する教育ではなく、

AIと一緒に生きるための人間側の力

を育てたいと考えています。

起業や探究を題材に、

問いをつくる
調べる
比べる
アイデアを出す
選ぶ
計画する
人と話す
伝える
試す
振り返る

という経験を繰り返します。

必要に応じてAIも使います。

ただし、

「AIがこう言ったから」

で終わりません。

「あなたはどう思う?」

まで考えることを大切にします。

元教員だから、学校の学びともつなげる

私は公立小中学校で30年以上、子どもたちと関わってきました。

だから、

AI教育だけを特別なものとして考えているわけではありません。

算数。
国語。
社会。
総合。
探究。

学校で身につけた知識を使って、

自分で考え、判断し、表現する。

その力を、起業や探究という実践の中で育てていきます。

「学校の勉強か、未来の学びか」

ではありません。

目指したいのは、

学校で習ったことを、未来で使える力に変えること

です。

※小学生の習い事選び全般については、小学生の習い事、何を選ぶ?|塾・スポーツ以外で伸ばしたい力もあわせてご覧ください。

考える力、伝える力、創る力を育てる子どもの様子

まずは、AIでは答えが一つに決まらない問題に挑戦してみよう

CEOキッズアカデミー静岡藤枝校では、親子で参加できるオンライン無料体験会を開催しています。

全体は約60分。

お子さんは約25分の起業ワークに挑戦します。

「誰に売る?」

「どんな商品にする?」

「いくらにする?」

「どうしたら選んでもらえる?」

正解を当てる問題ではありません。

自分で考えて、自分なりの答えをつくる。

そんな学びを、まず体験してみてください。